

「いないはずの観客」がいる世界 — AI合成はここまで進化した —
まずは上の写真。
観客のいないステージで撮影したオリジナル画像です。
何が物足りないのでしょうか?
写真としては、満員の観客から喝采を浴びてそれに応えるべく手を振っている子供たちの様子
まさにドラマとしてふさわしいエンディングかもしれません。
そう想像しても、つい少し前まで写真として存在することは不可能でした。
AI合成の進化が変えた「現実感」
かつての合成は、
・光の向きが合わない
・遠近感が不自然
・人物の密度や表情に違和感がある
といった“作り物感”がどうしても残るものでした。
しかし現在のAIの進化は本当に凄まじく
- 空間の奥行き
- ホールの照明環境
- ステージ上から見た視点
- 観客一人ひとりの表情や動き
これらを瞬時に解析し、極めて自然な群衆を生成します。
単なる「コピペ」ではなく、
空間理解に基づく再構築が行われているのです。
写真は「記録」から「合成設計」へ?
今回のAI検証で強く感じたのは、
写真が“記録”だけのものではなくなりつつあるということ。
観客のいないホールに、満席の熱狂を生み出す。
AIはビジュアルを設計するツールへと進化しています。
それでも残る「本物の写真」
AI合成は、もう“バレるかどうか”の段階ではありません。
どう使うかの時代に入っています。
写真表現はこれからも
「現実を写し記録する」この普遍性はきっと失われないものと思います。
しかしながら、フォトグラファーとしてこの進化とどう向き合うのか?
これからの写真表現のテーマになっていくと感じています。

